あなたの笑顔が揺らめいている  
今でも
賭けられなかった言葉に
さいなまれ身動きすら出来ない


どこかで霞みきるような
輝かしい違うアナタに逢えると
信じていたのに
上手くいかない 見つからない



どこまで行ったとしても出逢えない   
最初から薄々わかっていた
それでも
願わないことには進んで来れなかった



いつまでも
その笑顔に耽ってばかりいては駄目だ

理性は
もっともらしくまっとうな偽善者を気取る

対して
本能は
そんなことおかまいなしに注いでいく   
モノクロめいていくたびに
鮮やかを足すように膨らましていってしまう



傷つきたくない
失敗したくない
見せたくない    
わかりたくもない
もういない
もう届かない
もう逢うこともない      わからない



鮮烈な激情が駆け巡った
あの時の感覚を拭いきる術を
どこかでどこかで求めていけば
手にできるとまだ信じている   
信じていたい自分がいる



隣に座ってくれるたびに
平静を装うのに
どれほど苦労したことだろう



隣で見つめてくれるたびに
鼓動を沈めるのに
どれほど苦しんだことだろう



どれくらいわかっていたの?
どれくらい気づいていたの?  
全部、全部わかっていたのかな
そんな気がするな  今思えば



どれくらい開いていてくれたの?
どれくらい想っていてくれたの?
どれくらい考えていてくれたの?   
全然ってことはなかったよね
鈍感じゃないって
初めて気づいたからね  あの頃に



聴かせて
聴かせて    
すぐに刻んでおくから       
忘れてしまうために
わるいところ以外すべて



聴かせて
聴かせて    
すぐに奏でてしまうから      
忘れてしまうために いいところをすべて



矛盾めいたひっそり画の
ちょっと物憂げな相手方を演じることに
明け暮れていた
端的に説明しようとするなら
そんな短文に集約されます



このつたなく潔癖な薄汚れた実は
あのときから
さほど代わっていないんです
ほとんど飼われていないんです



ああ、聴こえるはずのないポエム              
だからこそ
成り立つ俗っぽさを量産することでしか



ああ、届いたとしても響くことのないポエム         
だからこそ
垂れ流せる私有感と存分な既視感でしか



戻れない 戻れない
戻せない 戻せない    
転がしていくことで何かが生まれると
信じて・・・
いけるような気がしなくもなかった



戻りたい 戻りたい
戻れない 戻れない    
色を重ねていくことで何かが変わると
信じて・・・
いたような感覚さえ 曖昧に黄昏つつあり



どこからかそよぎ始めた夏の樹海
ふらりふらりと
過ぎる木々と行き場をなくした囀り



ああ、確かな感覚を  
ああ、取り戻すために
広がった吹き抜けであったはずなのに



ああ、いつからか荘厳さは霞み
ああ、幻想ばかり先走り
ああ、清く保たれていた
自然美は剥き出しの野蛮にさえなれずに



ああ、密やかなる悲しみを
称えるかのように静謐を深めていくばかり



変えれない 
変えれない
返したい 
返したい      
それでも信じて 
転がし続けていくことで
何かを生み出していこうとする・・・
そこにしか見出していけないとは
おごりもいいところで



帰れない 
帰れない
還したい
還したい      
それでも願って
転がし続けていくことで
何かを生み出していくことで
応えていこうとする・・・
それしかできそうにないとは
深々倒れもいいところで