帰りの地下鉄
ちょっと静かなホーム
徐々に並び始める列
すぐ横の支柱にもたれかかる同年代


髪型が一緒だ
ファッションも同じ系統だ
華奢具合も近い
面影もどことなく似ている  けれど、確認できない
もしかしたらと思いつつも  できないできない


そんな1人妄想ごっこ
しているうちにやってきた電車は意外と空いている模様
ゆっくりと座ると面影の似た彼女が隣に座った


なんかほんとよく似ている
髪型が、輪郭が、雰囲気が、トータルで
表情は確認できない   恥ずかしくて


それ以上に
確認しないほうが馬鹿の勘違いも盛り上がるから


地下鉄の中
僕は眠たそうに装う


眼を閉じ
次の駅に着くたび開いて
あなたの様子をなんとなく把握


ずっと瞳では確認できなかったけど
ずっとあなたは手帳を見ていた様子
ホームの支柱に寄りかかったときから続くぼんやり観察


そんなこんなしているうちに
中心駅で降りたあなた
結局、顔立ちは確認できずじまい


最後にホームに降り立ち
エスカレーターを昇っていく横顔がチラリ


どことなくというか
限りなく似ていたのは、都合のいい勘違い?